東京地方裁判所 昭和52年(行ク)105号 決定 1977年12月16日
茅ケ崎市東海岸南三丁目九番二号
申立人(原告)
藤井護
右訴訟代理人弁護士
伊東七五三八
藤沢市朝日町一丁目一一番地
相手方(被告)
藤沢税務署長
東京都千代田区霞が関三丁目一番一号
相手方(被告)
国税不服審判所長
相手方両名訴訟代理人弁護士
関根達夫
相手方両名指定代理人
平田昭典
相手方藤沢税務署長指定代理人
棚橋勉
同
梅崎俊行
相手方国税不服審判所長指定代理人
佐藤論
右当事者間の証拠保全申立事件(本案、昭和五一年(行ウ)第一一七号所得税更正処分等取消請求事件)について、当裁判所は次のとおり決定する。
主文
本件申立てを却下する。
理由
一、申立人は、「昭和五一年(行ウ)第一一七号所得税更正処分等取消請求事件について、証拠の保全のため、社団法人日本証券業協会は協会取引所合同政策委員会懇談会議事録綴(昭和四五年一〇月~同四六年三月)を提出せよ。」との決定を求め、その理由は、右文書は民事訴訟法第三一二条第三号に該当し、右文書を証拠として保全しておかなければ所持者において処分、破棄、隠匿するおそれがあるというにある。
二、よつて検討するに、申立人は、証拠保全の事由について何らの疎明をしないばかりでなく、申立人が提出を求める文書は、民事訴訟法第三一二条第三号前段又は後段に該当するとは認められない。
三、よつて、原告の本件申立ては理由がないからこれを却下することとし、主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 三好達 裁判官 菅原晴郎 裁判官 成瀬正己)